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1: 名無しさん 2017/03/27(月) 23:03:29.25 ID:CAP_USER
世界で稼げる力に注目、元やドルが乱れ飛ぶ

『君の名は。』と『この世界の片隅に』のヒットを受け、久しぶりに映画館でアニメを見たという人は少なくないだろう。

実は両作のヒットは、日本のアニメ市場における氷山の一角にすぎない。アニメの市場規模は2013年から過去最大を更新し続けており、『千と千尋の神隠し』や『新世紀エヴァンゲリオン』などの大作が相次いだ1990年代後半~2000年代前半を超える、史上4度目のアニメブームの真っ只中にあるのだ。2015年の市場規模は1兆8255億円(日本動画協会の調査)だったが、2016年もこの額を更新した可能性が極めて高い。そして今回のブームは過去3回とは異なり、アニメビジネスの仕組みを変えうる胎動を秘めている。

制作費をポンと出した「旦那」の正体は

『霊剣山』という深夜アニメシリーズをご存知だろうか。主人公が仙人を目指して修行を積み重ねる物語で、2016年1~3月のファーストシーズン『星屑たちの宴』に続き、今年1月からはセカンドシーズン『叡智への資格』がそれぞれTOKYO MX系で放送された。

大ヒット作品ではないものの、独特なギャグセンスや、昨今多いテンプレ的展開(予想がつく典型的な展開)ではない独自なストーリーを評価するファンも少なくない。何よりこの作品は、第4次アニメブームの深層を端的に物語るという意味で、アニメファンでなくても注目に値するのだ。

『霊剣山』は中国の人気ウェブ小説が原作で、日中共同出資の霊剣山製作委員会がアニメ化した。制作したスタジオディーン(東京・吉祥寺)は、『うる星やつら』『めぞん一刻』などで知られる高橋留美子作品の一連のアニメ化に参加したことなどで知られる中堅スタジオだ。

製作委員会への出資の構成比は開示されていないが、関係者によると8~9割が深圳市騰訊計算機系統という中国企業。SNSアプリ・ウィーチャットで知られる中国のソフトウエア大手、騰訊(テンセント)の子会社である。

通常、テレビアニメを1クール作るには2億円程度の費用がかかることを踏まえると、同社はファーストシーズンだけでも1.6億~1.8億円程度を本作に投じている計算だ。近年、日本のアニメのほとんどは製作委員会方式で作られているが、大半のケースでは最大口企業でも3割程度の出資にとどまり、10社程度を集めてやっと制作費がまかなえる。

アニメは放送・上映してみなければ当たり外れが分からないため、投資リスクの低減という意味では各社ができるだけ少額の出資に留めるのは当然だ。この国内の常識からすると、テンセント子会社が1社で巨費を投じたのは極めて異例だ。

「中国への逆輸入が前提」だった

実はこのアニメには、製作当初から「使命」があった。日本で作られ、日本で放映された日本クオリティのアニメとして中国に逆輸入するというものだ。中国では今、日本のアニメが高騰している。有料動画配信サービスが激しい競争を繰り広げており、その中で「ユーザー獲得力のあるコンテンツ」として日本アニメの配信権をめぐる買い付け合戦が起こっているのだ。

日本のアニメとして生まれた『霊剣山』シリーズは、中国では複数の動画サービスに配信された
そういった中、テンセント子会社はすでに存在する作品を買い付けるのではなく、自ら出資リスクを負って新しい作品を製作し、それを「日本アニメ」として幅広く配信することでより大きなうまみを得ようと企図した。実際、『霊剣山』は日本での放送からやや遅れて中国でテンセント本体や、百度(バイドゥ)傘下の愛奇芸(アイチーイー)、優酷(ヨウク)など複数の動画配信サービスに供給された。

http://toyokeizai.net/articles/-/164865

*続く

引用元: http://potato.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1490623409/

2: 名無しさん 2017/03/27(月) 23:03:45.23 ID:CAP_USER
さらにテンセント子会社は中国での配信後、キャラクターなど『霊剣山』のIP(知的財産)をゲームやドラマなどに二次利用する権利を供与することで、国内企業と契約を結んでいる。その金額は実に1億元(約16億円)というから驚く。契約には複数のアニメ作品が含まれるが、中でもメインとなったのは『霊剣山』。配信による収入を含めると、ファーストシーズンの投資はかなり高いリターンを伴って回収されたようで、だからこそセカンドシーズンにもゴーサインが出たのだ。

ちなみに1億元を支払ったのは、凱撒(カイザー)という広東省汕頭に本社を置く地場上場企業。祖業はアパレルだったが近年、ゲームやアニメに関連するエンターテインメント関連に業態転換している。中国ではアニメなどエンタメの方が、アパレルよりも稼げるビジネスになっているのだ。

米国でも進む日本アニメ投資

日本のアニメの稼ぐ力に着目しているのは、中国勢だけではない。冒頭で触れた市場の拡大は、外資が成長エンジンとして牽引したのだ。特に2015年の市場成長はほぼすべて、海外での配信や上映、DVD販売によるもの。もはや日本のアニメ市場の3割が外貨に依存している。おカネの出元は中国、米国がツートップ、以下にカナダや韓国、台湾といった国が続く。

米国のベンチャー企業・クランチロールは、クン・ガオ氏らカリフォルニア大学バークレー校の学生が立ち上げたアニメ専業の動画配信サービスだ。独立系だったが、2014年に通信大手のAT&Tとメディア投資のチャーニングループで作る合弁企業の傘下に入り、現在はグループの潤沢な資金を日本のアニメに積極的に投資している。

これまでに約40本の製作委員会に出資しており、代表例はカルト的な人気を誇る脱力系作品『けものフレンズ』だ。出資は単独で行うだけでなく、住友商事と合弁の投資会社(2015年設立)としても行っている。

クランチロール創業者で日本法人のトップも兼任するガオ氏は、「これまでは放映前に配信権を取得するだけだったが、出資によって放送の9カ月以上前から作品に関われる」と語り、有力な作品をヒットする前に掘り起こせるのがメリットのようだ。クランチロールも出資だけでなく、全額費用を拠出して劇場版アニメを製作する計画。現在日本で、複数の制作会社や出版社などに接触している。

外資が猛烈な勢いで流入している日本のアニメ産業。宮崎駿作品のような世界にも通用するヒット作を送り出してきた輝かしい産業である一方で、極めて労働集約的な制作体制に頼るという暗部を抱えた業界でもある。海外マネーが牽引する第4次ブームはどこまで続き、業界の何を変えるだろうか。

3: 名無しさん 2017/03/27(月) 23:04:30.19 ID:qowx8vQi
霊剣山ってガチで中国じゃ人気なんだな

4: 名無しさん 2017/03/27(月) 23:08:54.89 ID:imksQdie
どんどん買ってくれたまえ

5: 名無しさん 2017/03/27(月) 23:12:03.87 ID:TLsJABtc
でも末端のアニメーターにはその旨味が届かないという

16: 名無しさん 2017/03/28(火) 00:08:20.74 ID:JRr6baBV
アニメ会社には金は落ちない
製作委員会方式だからね
制作会社が儲かると次回から制作費を減らされてしまうしね